お知らせ: セキュアシステム研究部門は、2015年4月1日に改組・統合され、情報技術研究部門になりました。
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プライバシー保護データベース検索技術

研究の概要・背景

近年、化合物データ、ゲノムデータ、地質データなどの様々なデータベースが充実化し、データベースビジネスの発展が期待されています。その際、例えば新薬の研究開発に利用される化合物データベースについては、利用者の検索内容が機密情報や個人情報を含むことが多いために検索内容をサーバ(データベース)側に知らせたくないという要望と、逆にサーバ側が多大なコストを掛けて構築したデータベースの内容について、検索結果以外の余分な情報を利用者側に知らせたくないという要望があります。このようなジレンマの解消は、各種データベースビジネスの発展に大いに貢献するものと考えられます。

研究内容

当研究グループでは、産総研生命情報工学研究センターなどとの共同研究により、サーバ側が利用者の検索内容を知らないままで検索結果を返すことができ、また利用者の得た検索結果からデータベースの余分な情報が漏れないような秘匿検索技術の実現を目指して研究を進めています。このような性質は、検索内容を暗号化した状態で各種の操作を行える準同型暗号という特殊な暗号技術の応用により実現されます。

本研究の進展により、新薬開発分野における化合物データベースの利用が促進され、新薬開発コストの削減とそれに伴う医療費の削減に貢献できるものと考えています。また、本研究の成果を他分野のデータベースへと拡張することで、より広範な分野におけるデータベースビジネスの活性化や死蔵データベースの再活用にも貢献していくことを目指しています。

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担当研究者

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