お知らせ: セキュアシステム研究部門は、2015年4月1日に改組・統合され、情報技術研究部門になりました。
以下のページ内容は、原則として2015年3月31日現在の内容となります。

研究成果
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研究紹介ビデオ

セキュアシステム研究部門の研究成果を動画でご紹介します。

化合物データベースの秘匿検索技術

 産総研「セキュアシステム研究部門」では、社会や産業にとって有益な情報を含む各種データベースについて、安全性を保ちながら利活用を促進する技術を研究しています。その一つが、データベースを検索する際に、データベース提供者と検索者の間で検索結果の情報だけが伝わり、それ以外の情報は互いに秘密のままにできる「秘匿検索」という技術です。

 今回は、当部門が産総研「生命情報工学研究センター」(現「ゲノム情報研究センター」)と共同で開発した、新薬の研究開発に使われる化合物データベースの秘匿検索技術をご紹介します。


スマホで安心「共ダチ探し」 トモサガ

 ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のような技術の普及に伴い、私たち一人ひとりに深く関連する情報が盛んにやり取りされ得るようになったため、プライバシーの観点からは慎重な情報の取扱いが必要です。

 産総研「セキュアシステム研究部門」では、同「生命情報工学研究センター」(現「ゲノム情報研究センター」)と共同で開発したデータベース秘匿検索技術を応用して、二人の利用者が自分のスマートフォンの電話帳の中身を相手や第三者に秘密にしたまま、互いの電話帳に共通して含まれる電話番号を探すことができるスマートフォンアプリ「トモサガ」を開発しました。同部門では、こうした技術を様々なデータに拡張することで、利便性とプライバシー保護を両立する、人にやさしい情報通信技術の発展を目指しています。


サイドチャネル攻撃の研究〜標準評価環境の構築〜

 暗号チップの消費電力や近傍に漏洩する電磁界を解析することで暗号鍵が盗み取られてしまうサイドチャネル攻撃が問題となっています。

 産総研・セキュアシステム研究部門では、そのような攻撃の対策技術につながる研究開発と標準評価環境の構築に取り組んでいます。


Physical Unclonable Function (PUF) 〜偽造品の製造や流通を防ぐ技術〜

 今日、あらゆる分野で偽造品の流通が拡大しており、それによる経済的被害やブランドイメージの失墜だけでなく、生命や国防の危険に関わる事例も報告されています。そのためこれまでに、製品一つ一つに固有のID番号や複製困難な印をつけ、それを適切に管理・検証するといった偽造品対策が考えられてきました。

 産総研・セキュアシステム研究部門では、半導体の物理パラメータのばらつきを利用して複製困難なID機能を実現する技術であるPUF(Physical Unclonable Function)の研究開発に取り組むとともに、より効果的な偽造品対策の構築を計画しています。



セキュアシステム研究部門では、上記の他、下記のビデオも制作しました。

サイバー攻撃への靭やかな防御を目指して

 今日、非常に手の込んだサイバー攻撃が中央官庁や大手企業などの情報システムや発送配電網などの重要インフラに仕掛けられているといった報道を見聞きすることが多くなってきました。こういったサイバー攻撃とはどのようにしかけられるのか、そしてそれが私たちの開発した技術(ホワイトリスト制御、セキュリティバリアデバイス)でどのように防御されるのかをわかりやすい形でご紹介します。

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バイオメトリクス製品のセキュリティ評価技術〜バイオメトリクスのセキュリティ強化に向けた取組み〜

 現在、管理不能なほど多数のパスワードを記憶することを人々に強いていることなどを原因としてIdentity Theft(個人情報の盗難)の被害が急激に増加しています。このような現状をうけ、近年では、人間固有の特徴を用いて本人を確認することが可能な生体認証の研究が進んでいます。

 産総研セキュアシステム研究部門では、偽の生体情報によるなりすまし攻撃の中でも特に強力な攻撃である、1つの偽造物で多数の登録ユーザになりすます「ウルフ攻撃」の研究開発に取り組むとともに、なりすまし攻撃に対して安全な生体認証方式を実現することで、Identity Theftのない社会を目指しています。

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この2つのビデオについては、産総研内でのデモンストレーション・発表目的のみの公開となっておりますので、ご興味のある方はお問い合わせください。