お知らせ: セキュアシステム研究部門は、2015年4月1日に改組・統合され、情報技術研究部門になりました。
以下のページ内容は、原則として2015年3月31日現在の内容となります。

第6回暗号及び情報セキュリティと数学の相関ワークショップ(CRISMATH 2014)

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6th workshop on interaction between CRyptography, Information Security and MATHematics (CRISMATH 2014)

ご案内PDF版

日程:2014年12月26日(金) 10:00〜17:00CRISMATH_logo_w120_h120.jpg
会場:産総研 臨海副都心センター別館(バイオ・IT融合研究棟)11階 多目的室交通アクセス(外部サイト)
(ゆりかもめ「テレコムセンター」駅下車 徒歩3分程度)
費用:無料
参加お申し込み:お名前、ご所属、ご連絡先(e-mailアドレス等)をご記載の上、件名を「暗号及び情報セキュリティと数学の相関ワークショップ」として、k.nuida@aist.go.jp(担当:縫田)宛にお送りください。当日会場でのお申し込みも承りますが、満席の際には事前申し込みされた方を優先させていただきます。

本ワークショップの開催趣旨

 近年、暗号をはじめとする情報セキュリティ分野においては従来よりも専門的な数学の知見に基づく様々な研究が進められており、一方数学分野においては周辺分野との研究連携を推進する機運が高まっております。本ワークショップでは、これら二つの分野の研究者・学生の方々が研究的交流を行う場を提供し、両分野にわたる研究連携を推進することを目的として、両分野に関連するいくつかの研究トピックの紹介を行います。

ポスターセッション発表募集

 今回の本ワークショップでは参加者の方によるポスター発表を募集いたします。ご発表をご希望の方は、12月19日(金)までに、件名を「(ポスター申込)暗号及び情報セキュリティと数学の相関ワークショップ」として、以下の情報をk.nuida@aist.go.jp(担当:縫田)宛にお送りください。

  • ご発表者のお名前とご所属(複数人の場合は当日説明に立たれる方をご指定ください)
  • お申し込み代表者のご連絡先(e-mailアドレス等)
  • ご発表の題名と簡単な概要(1〜2文程度で充分です)

 募集内容は以下の通りです。なお、下記に合致しない内容や、本ワークショップの趣旨に大きく反する内容のご発表はお断りさせていただくことがございますので予めご了承ください。また、ポスター掲示スペースが不足する場合はお申し込み先着順とさせていただきます。

  • 発表者ご自身による、研究成果、進行中の研究紹介、概説、問題提起、その他
  • 数学または暗号・情報セキュリティ、もしくはその両方に関連するもの

 ポスター掲示スペースは1件あたりA0縦サイズを予定しております。ポスターは当日会場までご持参ください。ポスターセッション以外の時間帯にもポスターをご掲示いただけます。その他、ご不明な点などはk.nuida@aist.go.jp(担当:縫田)までお問い合わせください。

プログラム

10:00開場
10:25開会挨拶、注意事項
10:30 〜 11:30安田 貴徳(九州先端科学技術研究所)
群環を用いたNTRUの拡張方式
(昼食、自由討論)
13:30 〜 14:30鹿野 豊(分子科学研究所)
量子計算機の基礎と実状
(休憩)
15:00 〜 16:00縫田 光司(産業技術総合研究所/JSTさきがけ)
代数系の非可換群への埋め込みと完全凖同型暗号への応用
16:00 〜 17:00ポスターセッション、自由討論

講演概要

安田 貴徳「群環を用いたNTRUの拡張方式」
格子ベース暗号のNTRUは多項式環の剰余環を利用した暗号方式である。基本的には、この環を別の環に置き換えても、NTRUと同様の暗号方式を構成することが可能である。但し、復号可能な平文の領域サイズは環の選択に依存しており、どのような環もNTRUの構成に適しているというわけではない。この講演では一般の有限群に対する群環がNTRUの拡張に適していることを説明し、また、群の表現論を用いてその安全性を解析する。
鹿野 豊「量子計算機の基礎と実状」
1985年に David Deutsch が提唱した量子計算機が、2014年現在、どのような物理的実装がなされているのか?その基本的な理論的アイディアと実装方法およびその展望についてお話しをしたい。
縫田 光司「代数系の非可換群への埋め込みと完全凖同型暗号への応用」
凖同型暗号は、暗号化された状態でメッセージ(平文)に特定の演算を施せる暗号技術である。一般的な傾向として、対応すべき「特定の演算」の種類が多ければ多いほど凖同型暗号の構成は難しくなる。この発表では、平文の集合を非可換群へと埋め込むことで、完全凖同型暗号のように複数の演算を扱う凖同型暗号の構成を単一の演算の場合に帰着する方法論を提案するとともに、具体的な構成の候補を提示する。

第6回暗号及び情報セキュリティと数学の相関ワークショップ 主催

産業技術総合研究所 セキュアシステム研究部門 次世代暗号研究グループ

なお、本ワークショップ開催費の一部は科学技術振興機構(JST)さきがけの研究費により賄われています。

第6回暗号及び情報セキュリティと数学の相関ワークショップ 共催

信州数理科学研究センター

暗号及び情報セキュリティと数学の相関ワークショップ 実行委員会(五十音順)

阿部 拓郎(京都大学)
鍛冶 静雄(山口大学)
栗原 大武(北九州工業高等専門学校)
縫田 光司(産業技術総合研究所/JSTさきがけ)
沼田 泰英(信州大学)
前野 俊昭(名城大学)